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2012/06/20

今年もディベートの熱いシーズンが始まりました  ディベート甲子園 近畿・北陸地区予選初日終了

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日曜日は、全国教室ディベート連盟の近畿北陸地区大会の初日であった。高校の参加校が増えたことから、高校は二日間に亘って開催し、その初日のうちに全国大会出場校、6校を決めることになった。

3グループに分けて、総当たり戦で戦い、各グループの上位二校が全国大会出場を決めると言う仕組みで行った。一日に四試合行う。私はその四試合でジャッジを行った。嘗てディベート部の顧問をしたことのある私は、選手の気持ちや顧問の気持ちが良く分かる。痛いほど分かる。だから、冷静に公正にジャッジをしたいと心掛けた。必死にフローシートに議論を書き込んで、判断した。

結果は出る。
はじめて大きな大会で試合をした学校もあれば、他の地方に出掛けて行って練習試合を重ねて来た学校もある。それはそれで、結果として全国大会出場を決めた学校もあれば、わずかな差で逃がした学校もでたわけである。

そんな中で閉会式での挨拶を事務局から求められて、考えて行った。
思い出しながらそのスピーチを記録しておく。

『35年前、私はここの場所にいました。実は中学校の修学旅行のホテルが、この洛南高校のすぐ隣の、洛南会館だったんです。(洛南高校生、なぜか爆笑(^^))35年を経てまさかこういう縁で足を運ぶことになるとは、当たり前ですがそのときには全く思いも寄りませんでした。

ディベートの大会で開会式での挨拶の言葉を言うときには、私は選手諸君に頑張れという意味の言葉を言うようにしています。「兎に角、全部を出し切って頑張れ。結果は結果。だが、頑張れ」と言うことを言うようにしています。で、閉会式では何を言うかと言うと、感謝せよということです。

今日は何の日か分かりますか? 父の日です。(「ああ」「えー」の声あり)。エーではありません(^^)。全お父さんを代表して、それは悲しいといういことを伝えます。ではありますが、ま、さすがに全国大会を掛けた当日に「お父さん、父の日ありがとう」という思い等浮かんでこないでしょう。ですが、お父さんは君たちの今日の戦いを深い所で心配しているはずです。応援しているはずです。結果の如何に関わらず、ありがとうのことばを是非家に帰ったら伝えて下さい。

あなた方がこうしてディベートに没入できるのは、会場を提供して下さった洛南高校の◯◯先生をはじめ、あなたの家族、チームのメンバー、サポートメンバー、顧問の先生、それから大会を運営してくれているスタッフ、ジャッジなどなど多くの人がいてくれるからです。私はあなたが、感謝できる人であることに、人に育っていることを期待しています。

特にお父さんには、道ばたに咲いている花の一輪でも持って帰ってあげて下さい。お父さんは嬉しいです。全お父さんを代表してお願いします(^^)。

さて、試合の内容についても少し触れましょう。今シーズンのディベートは、中学校が救急車の有料化、高校が死刑制度廃止とどちらも、意図せずではありますが、命がテーマになっています。ディベート甲子園に参加する中高生が半年間命に付いて、あーでもない、こーでもないと議論を重ねて行く価値は、2012年を迎えたこの日本にとって大きな意味を持つものだと考えています。じっくりと考えて議論を重ねて欲しいものです。

その中で、今回肯定側からも否定側からも「凶悪犯罪」という言葉が出てくることがありました。肯定側からは拡大自殺にともなう凶悪犯罪ということで。否定側からは犯罪抑止力がなくなることによる凶悪犯罪ということで。同じ「凶悪犯罪」という言葉を使っていますが、私にはその内容が同じには聞こえてきませんでした。つまり、そこに含まれているというか、述べようとしている内容が違っていたのです。ここでは詳しくは述べませんが、同じ言葉でありながら、サイドが違うと違う側面から捉えて話していることがあるということをヒントに、もう一度言葉を考えてみてみましょう。

ディベートでは、結果が出ます。
全国大会出場を逃した皆さん。あなた方の気持ちは良くわかります。私もその経験がチームの顧問としてあります。辛いのは良くわかります。良くこの最後の閉会式まで頑張って残ってくれていると思います。
(もう、いいから早く帰ろう)
という思いでいるのが当然だと思います。それにも関わらず残っている諸君は、それだけで先ず立派です。

そんな諸君は、もうこれでディベート甲子園2012年に終わりを告げるのでしょうか。確かにそれもあるでしょう。しかし、君たちの先輩、そう敗退して行った先輩たちの中にはこんなことをしている先輩もいました。それは、自分の地域の甲子園に出場を決めた高校のサポートに回るということです。自分たちの使っていた資料を提供し、さらに新しい資料の発掘等をし、地区の学校の戦いの為にサポートに回ると言うことをしてきた先輩たちがいます。

それを見ていて、本当にすごい高校生がいるなと私は思いました。
私は諸君にこれをしろということを行っているわけではありません。ただ、そういうことをしていた先輩たちがいて、(ああ、そうか)という思いがあるのであれば、是非、サポートをするという選択肢を選んで下さい。

また、こんなこともあります。
あなた方の立論、反駁に使っている証拠資料の著者に自分たちの立論を、または、それをもとにした小論文を送ると言うことです。もし私の書いた本、論文の一部が高校生のディベートの大会の資料で使われていて、そしてそれをもとにした論文が私の所に届けられたら、私は非常に喜ぶと思います。この死刑制度にかかわる著者も同じだと思います。
「先生の御陰で学ぶことが出来ました。不十分かもしれませんがお読みください」
とあれば、私は丁寧に読んで返事をするでしょう。
勿論、これは返事をもらうことが目的ではなく、感謝の気持ちを伝える為に行う、そして自分の学びを振り返る為に行うということです。

今はブログでも簡単に世界に発信できるわけですから、先生に送る一方でブログで公開してしまうと言うのもありだと私は考えています。

勝つと負けるでは、この段階では天地の差があります。しかし、人生は長い。負けてもここに至るまでの積み重ねをしている諸君は大丈夫です。35年前にここに来ることが想像できなかった私が自信を持って言います。人生は、色々あります。無駄なことはありません。この大会に真剣に挑んだことは、やがて、35年かかるかもしれませんがf(^^;、あなたに何かの力を与えてくれるはずです。

さて、全国大会に出場を決めた皆さん。7/1に順位決定戦があります。そこまでに一層クオリティを高めたものに仕上げて来て下さい。「凶悪犯罪」の所でも話しましたが、自分の使っている言葉をもう一度確認してみて下さい。深い所に届く議論を構築して下さい。期待しています。

最後に。私たちディベート甲子園の主催者たちは、参加するみなさんが、ディベートを通して仲間を作り、人間的な成長をしていくことを望んでいます。本日は一日ご苦労様でした。

思い出しながら、補足しながら挨拶を書いてみました。
今年もディベートの熱いシーズンが始まりました。


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