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2012/07/20

自習の時間に学習の進度が変わってくるときの対応

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(比叡山の上に湧き出る雲)

昨日のの2回生ゼミでは、学生たちがフィールドワーク(以下FW)で得て来た体験や、疑問を元に議論を行った。2回生はFWで近隣の小学校に行っている。そこで色々な疑問を手にしてくる。これをゼミで議論する。

今日は柱が三つ立った。

・自習の時間に学習の進度が変わってくるときの対応。
・ADHDの児童にへの対応。
・ADHDの児童への具体的な対応のあり方。

であった。

その内の最初の一つについて。
学生たちの結論は、「進度の遅い子どもに合わせる」であった。

私はこの学生たちが提示した答えについて、どう答えるのかをものの3秒で決めなければならない。ゼミってのはこうして突然の反応を求められる場面が多くある。ま、これがゼミの醍醐味なのではあるが(^^)。

で、私は学生たちに聞いた。

『遅い子に合わせると、早い子はどうなる?』
「遊び始めると思います」
『だねえ。じゃあ、早い子に合わせれば?』
「そ、それは」

という感じであった。
通常、学級では勉強のできない子ども、または問題を抱えている子どもに焦点を当てて授業を作る。簡単に言えば、勉強のできる子どもは放っておかれるのだ。私はここはおかしいと思うのである。

しっかり予習復習をして、学校で勉強しようと思っている生徒たちが、そんなことをされないでいて、授業で分からないとなると先生にヘルプを出して、丁寧に見てもらえる。これが常態化すれば、子どもたちは
(なんだ。勉強しないと先生に構ってもらえるのだ)
と思うようになるのではないだろうか。

このことに関して理論的な背景を示したのが、千葉大学の藤川先生である。
http://ace-npo.org/fujikawa-lab/bulletin.html
にある、「学級経営と利得構造―学級経営研究のための試論―」は、
利得構造という概念で、ここに光を当ててバッサリと切る。

出来ない子どもを「いじる」ほど、出来ない子どもがスポットライトを浴びているという構造になるのである。

立命館大学の蔭山先生も、明日の教室の講座で
「出来る子ども、普通の子ども、出来ない子どものどこに焦点を当てて授業をしますか?」と発問をし、「出来る子どもです」と言っていた。勿論、出来ない子どもは、授業外で個別指導をするのだということも話しつつではあったが。

◆   

野中信行先生も、クラスに二、三人いるやんちゃ(私はこの、やんちゃという言い方も実は好きではない。なんだか悪いことをしているのを教師が許している感覚がどうしても拭えないのだ)を相手にする必要は無いと言っている。

クラスの中でちゃんとやっている子どもたちを評価して育てて行くことの方が大事だと主張されている。そして、クラスの大部分を占める中間層を育てて行くことが大事だとおっしゃっている。

お三人から出ているメッセージは、ちゃんとやっている子どもを評価しようよということではないだろうか。

教師をしている人は「一回りしてぐれている」という実感を持っていないだろうか。
教師をしている人間だって、第二次反抗期を経ている。そのときに、簡単にグレて暴れている同級生を見ると

(ああ、いいよなあ。あんな風にぐれることが出来て)

と思わなかったであろうか?
私なんか、ぐれたくてもあんなにぐれることは出来ないなあと思っていた。いや、自分の中で180度ぐるっと回るぐれ方をして、表面上は普通で過ごすということをしていた。それを「一回りしてぐれている」と表現してみる。

「俺は若い頃悪だったけど。まあ、今はこの通り普通だぜ」
という言い方も私は大嫌いだ。

若い頃の悪さが、ー50としよう。そして、今が普通だとして、絶対値50分直っただけのことである。+50があってゼロのポジションにいるはずだ。+50がなければ、0ではない。しかし、そのような言い方をしている人を聞いたことが無い。悪かったのが普通になっただけで、自慢されてもなあと思うのだ。

話が彼方此方に飛んだ。
原則として、出来ない子どもの側にいると言うのが教師だ。いろいろな事情を抱えて出来なくなっている子どもたち。子どもたちは被害者であることがほとんどだ。だから、その子どもたちを大事にする。私もそれには賛成である。

しかし、授業中にべったりと指導すると言うあり方は、考え直されて良いのではないだろうか。授業中にべったりと指導すると言うあり方は、一つのヒドゥンカリキュラムを生んでいる可能性があるのだから。

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