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2012/11/12

小学校六年生の「40秒は何分でしょうか?」という分数の問題

11/12

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本日は、1限から。スペシャルである。
国語科教育法2の模擬授業の事前指導を行う。
『枕草子』である。

学生が作って来た資料は、新聞形式で清少納言のあれこれを書くというものになっていた。レイアウトを見ると、いかにもWordで作りましたというもの。大きく嘘をつくことはいいのだが、細かい所が作り込まれていないとフィクションはしらける。なんと言ってもいまは「虚構新聞」の時代である。それらを作り込むように指示。

また、第一段のイメージの写真を見せようと言う指導案だったので、ちょっとまったを掛けた。イメージとして写真を見せるというのは、私はどうもダメなのだ。文字情報よりも画像情報の方が強いので、ちゃんとしたイメージ写真を出さないと、学習者にイメージが固定されてしまうだけに、怖い。

出し方を工夫するように提案。
一枚の写真を出すのではなく、4枚ぐらいの写真を出して、どれがこの文章に合っているのかを考えさせるというものにせよと。文を良く読まないと、正解の写真に辿り着けないというもの。その際、例えば春ならば、「曙」の理解は鍵になるんじゃないかなと話す。

2限は、3回生ゼミ。
教育実習の振り返り。
自慢と困ったことを話す。

ちょっと確認して驚いたのは、実習をして来た学生達は、ほとんどが30人以下の学級で実習を体験していた。学年で単級というのがスタンダードであった。学級づくりを考える上でもポイントにしなければならないなと思う。

で、算数を研究授業で行った学生が多かったので、算数の分からなかった池田少年は、あれこれ質問をする。生活の文脈にない算数の問題が出されても、本当に興味が湧かなかった私。

小学校六年生の「40秒は何分でしょうか?」という分数の問題が今日は出されたが、
(だから何?)
としか思わなかったろうなあ。40秒を分で表す必要性がないもの。
カップラーメンを固めに仕上げるとか、キッチンタイマーが分数表示しか出来ないとかというならば、まあ、少しはやったかなあ。

で、小学校二年生に直角を教えるという授業もあったが、そもそも直角を学ぶ必要性が感じられない。感じられないまま授業は進むのが普通だろう。そして、
(あの時やっておけば良かった)
となるのが授業だ。
実は、必要性を感じさせながら授業を進めるってのは相当難しい。

だから、私は思う。
必要性はまあ横においておいても良い。
面白い!と思わせて進むのが重要なんだろうと。面白さで授業を牽引するのだ。

「将来役に立つから」
「後で困るよ」

それはその通り。だが、なんでもかんでも将来に責任を負わせて進める授業は、今を生きている子どもたちには届かないんじゃないかなあと思うのだ。

「いいからやれ」
と、
「面白そうだろ?やってみたい?」
の両方から指導できるようでありたい。

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