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2012/11/26

山賊は王の刺客である。是か非か。

11/26

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5限。来週の模擬授業のグループの事前指導の2回目。
来週は、物語文の読解。『走れメロス』をやる。
先週の指導で、このグループが1時間の授業としては広すぎる範囲を扱おうとしていたので、却下した。

今回持って来たのは
「山賊は王の刺客である(まわしものである)」。これについて是か非かを論じると言うのである。これは実は以前にこの授業で模擬授業をやったときに、この テーマでやったことのある学生が居たということを話していたのを思い出して、それでやりたいということになったそうだ。実はこれ

はなかなか面白い。

青空文庫から、来週学生達が扱う部分を取り出してみよう。
引用開始 ーーーーーーーーーー

メロスは馬のように大きな胴震いを一つして、すぐにまた先きを急いだ。一刻といえども、むだには出来ない。陽は既に西に傾きかけている。ぜいぜい荒い呼吸をしながら峠をのぼり、のぼり切って、ほっとした時、突然、目の前に一隊の山賊が躍り出た。
「待て。」
「何をするのだ。私は陽の沈まぬうちに王城へ行かなければならぬ。放せ。」
「どっこい放さぬ。持ちもの全部を置いて行け。」
「私にはいのちの他には何も無い。その、たった一つの命も、これから王にくれてやるのだ。」
「その、いのちが欲しいのだ。」
「さては、王の命令で、ここで私を待ち伏せしていたのだな。」
 山賊たちは、ものも言わず一斉に棍棒《こんぼう》を振り挙げた。メロスはひょいと、からだを折り曲げ、飛鳥の如く身近かの一人に襲いかかり、その棍棒を奪い取って、
「気の毒だが正義のためだ!」と猛然一撃、たちまち、三人を殴り倒し、残る者のひるむ隙《すき》に、さっさと走って峠を下った。一気に峠を駈け降りたが、 流石《さすが》に疲労し、折から午後の灼熱《しゃくねつ》の太陽がまともに、かっと照って来て、メロスは幾度となく眩暈《めまい》を感じ、これではなら ぬ、と気を取り直しては、よろよろ二、三歩あるいて、ついに、がくりと膝を折った。

引用終了 ーーーーーーーーーー

この部分を読み込ませて、この山賊は王の放った刺客なのか、元々の山賊なのかを読み取る授業を作る。

私の指導は

1)この部分を教師が読む際に、「ここに出てくる山賊は、どっちの立場なのかを考えながら聞くように」と読み始める前に指示を出すこと。
2)この部分を教師が読む際には、朗読読みをせずに、音訳読みをすること。
3)生徒には、「◯pの△行目に〜と書いてあるから、〜の立場です」と教科書を引用して発言することを求めること。

などを行った。
そして、
『この授業のゴールは、自分が読み取った立場を表現できる朗読読みで読むことが出来るようになることだな』
と指導。

さ、どうなるか。
模擬授業のオオトリとなる。
楽しみ。

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