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『小山薫堂 幸せの仕事術―つまらない日常を特別な記念日に変える発想法』(NHK出版)読了。重たい本を読み続けているので、一方で一日で読める本も同時に読んでいる。小山薫堂さんの本はこのごろ読みあさっている。小山薫堂さんと言えば、私にとっては「カノッサの屈辱」。夢中になってみた。そして、彼が私よりも年下と言うことを知った時は、(はあ、才能って凄いのね)
と思った。
この本では、本でも、彼の仕事に関する考え方。「企画とはサービスである。サービスとは思いやりである」のあれこれについて書かれている。心のエンジンにターボが掛かる。今までの本に書かれていることもあるが、この中での圧巻は「ランディ」との出会いからの展開。ネタバレになるので書かないが、人生にはこういうことがあるんだよなあと思う。
いや、こういうことを生み出す為に毎日、自分をその方向にブラッシュアップしている、それも楽しくやっている小山薫堂さんの姿がある。これを今彼は、大学で教えているのだが、その様子も分かる。いいなあ。
もう一つは、あの傑作「カノッサの屈辱」の裏話。この作品を書いているとき超楽天家の彼が死を考えたと言う。苦しみの中で書き続けていたという。
私が思ったことは、以下のことだ。
どんな才能でも、磨かなければならない。才能は、どこかで磨かれる機会を待っているということだ。
仕事をして行く中では、理不尽や過密スケジュール、上手く行かないことが沢山ある。ただ、そこをなんとか乗り越えて行くことでしか身に付かないものがある。そのまっただ中にいるときには、このことに気がつかないのだが、通り抜けてしばらくしてからやっとわかるというものだ。小山薫堂さんにとっては、「カノッサの屈辱」だったんだなあと思ったのだ。
週末にお薦めの一冊である。
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