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2013/04/16

実に、実に面倒くさくて、大変で、面白い

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『子どもの興味関心を勉強することは大事だ』
と先週の教科教育法(国語)で話した。たとえば、今で言えばパズドラをやってみるとかである。嘗てで言えばムシキングをやってみるとかである。

ゲームセンターに行くと、子どもたちは100円玉を握りしめて、ムシキングの前に列を作っていた。小学校に入る前の子どもたちが、親から100円を貰って並ぶのである。
『それを見て私は単純に悔しかった。諸君は悔しくないか?』
と訪ねた。すると、学生たちは良くわからない顔をしている。

『あのね。君がいま授業をするとして、その授業を受けたいと小学生が100円握って教室の外に並ぶと思う?』
と話した。答えは全員がNOである。しかし、ムシキングはそうなっていた。



『子どもの興味関心を勉強することは大事だ』
と話したら、学生たちはそれを勉強することだけを考えていた。素直な学生たちはパズドラをダウンロードして、やっている。それはそれでいい。やらないよりは、全然良い。だが、誤解している。

パズドラやムシキングは、教師にとってそれをやるのが目的ではない。
子どもの文化、世界、興味を知り、そこからどうやって勉強の世界に導いて行くかが大事なのである。その為に、まずは子どもの興味を教師が勉強するのである。

教科書に載っているから勉強しなさい。
そう、これは正しい。
しかし、これで子どもたちが勉強するかといえば、それは一部の子どもたちのことである。多くの子どもたちは、
「だから、なに?」
であろう。

これだけ面白いが世の中に反乱している。その中で、勉強はしなければなりません。しなさいというだけで、子どもたちが動くとは思えない。教師が高い所にいて、こっちに来なさいという指導ではダメなのだ。教師が子どもの興味の世界の中に入って行き、そこから
『実は、こっちにも面白いものがあって、それは君の興味の世界と繋がっているんだよ』
とガイドして行く必要がある。そのために、まず子どもの興味の世界を教師は勉強するのだ。

「じゃあ、それはどんな授業なの?」
となるでしょうが、それは今書いている本に載せる予定ですので、暫く雄町を、いや、お待ちをf(^^;。



授業を作るって、実に面倒くさくて、大変で、面白い作業だと思う。
いま、教科教育法(国語)は、国語って何? 授業って何?の話をしている。
つまり、私は毎年このテーマを考え直すきっかけを得ていることになる。

実に、実に面倒くさくて、大変で、面白い。
幸せなことである。

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