私たちはその国土の上に生きている
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デンマークの教育環境を視察したとき、予算の配分をみて驚いたことがある。教育費が異様に多いのだ。知ってはいたが、かなり多かった。なぜかと考えた。勿論教育を重視しているからではあるが、重視した位で行政に使う予算はどこの国だって同じような項目がある。それぞれに回さなければならない金額がある。にもかかわらず、デンマークは異様に教育に回す税金が多い。
よく見たら、土木建築関係の予算が極端に少ない。日本と好対照であった。逆と言っていい。
(まったく、これだよ。ここに予算を使うか使わないかだよな)
と思った。
が、もう少し考えてみた。なんで土木建築関係に予算を使わないで済むのかと言うことである。調べてみた。すると恐るべき事実が分かった。デンマークは九州ぐらいの国土がある。その国土の中で一番高い山は70m台なのである。トップ3が全て70m台。つまり、何が言いたいかと言えば、トンネルも橋もいらない国土なのだ。だから予算をそこに回す必要は無いのだ。自転車専用道路を造るぐらいなのだ。
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私たちはその国土の上に生きている。
だから、そこから逃れることは出来ない。その上に成り立つ営みを前提にする。この国土はそう言う意味ではお金がかかる国土である。
オリンピックが決まり、昭和のオリンピックで作られたものを壊して新しい建物を造る。道路を造るという話がもう進み出したようだ。
新しい建物が出来れば私も見たいと思うし、オリンピックがあれば、実際に見て見たいとも思うだろう。しかし、あの音も無く崩れ去って行く福嶋第一原発のクレーンを見れば、
(新しい建物よりは、あっちだろ)
と思うのだ。
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2020年。
ある予測によれば、この年には教師はいらない職業の一つにあがっている。単に知識を植え付けるだけの教師は必要ないとのこと。実際にアメリカではそういう教師は解雇され始めているとのこと。
娘は中学校1年生になっていることになる。
娘が宿ってからここまで来たのが7年。
それと同じだけの時間が、またあっという間に過ぎて行くのだろう。
流されるのではなく、社会をよくすることに何の貢献ができるかを考え、
この時間の中で確かなものを育て、作り上げて行きたい。
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