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2013/10/26

実習生の授業で弱いと思う部分は、割と共通している

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Pa250029

教育実習訪問指導だん。
午前と午後と二校を回る。授業を見てその後1時間指導。
国語と体育の授業であった。

授業の事実に基づいて、その時の授業者の実習生の意図と、実際と、子どもの反応とを確認しながら、何が起きていたのかを確認しながら検討する。

サッカーの解説者が、ゲームの前半が終わった途端に、
「前半の見所はここでしたねえ」
と言いながらゲームを振り返り、パスの目的や、フォーメーションのあり方等について解説をするのを見ていて、
(すげーなー。良くわかるな)
と思っていたこともある。

が、考えてみれば当たり前。
私だって、授業が終わってから直ぐに1、2時間はその授業について事実を元に解説し、改良点を指摘することは出来る。ま、餅は餅屋ってことだ。

実習生の授業で弱いと思う部分は、割と共通している。

1)最初の指示が甘い。
2)子どもの話をきちんと聞かない。
3)質問の受け答えが甘い。

今日の二つの授業でもこれが見られた。

1)最初にこの授業で目指すことは何か。また、その為にすることは何か。守らなければならないことは何かなどの指示をするのだが、これが甘い。本人はしなければいけないと思っていて、やろうとしたり、やったりしているのだが、甘い。

指示も甘いが、その指示がきちんと届いているのかの確認が甘い。また、出来ていない時にやらせ切ると言う部分が甘い。

2)聞いているのだが、背中で聞いている。背中で聞いてすぐに黒板に書こうとしている。書き始めている。子どもの発言を忘れない為にすぐに書こうとするのだが、それがダメ。ちゃんと子どもを見て聞いて、それから書かねばならない。これが出来ない。「子どもの発言を忘れてしまうのが怖い」という。大丈夫、そういうのは聞き直せば良い。まずちゃんと来聞くことが大事。

一方で背中で聞く事も大事。机間巡視の時に子ども達の発言を背中で聞くことも大事。背後家から聞こえてくる本音の呟きを拾うこと。これが出来ないのであれば、ゴルゴ13になるしかない。つまり、「何人たりともオレの背後に立つことは許さない」である。教師の後ろに子どもが来れない位置に立つしか無い。教室の四隅の角である。ここに立って、子どもの様子を観察し、問題があるところに歩いて行くのである。

3)子どもからの質問は受け止めることが出来る。しかし、個人の質問を個人に返している。個人の質問をグループに返している。これはダメだ。作業をしているときの子どもの質問は大きく二つに分けることが出来る。一つは、作業のやり方に関する質問。もう一つは、作業の結果に関する質問。つまり、このやり方で良いのか?とこうなったけど良いのか?である。

前者の場合は、全体の動きを止めて、全体にやり方の間違いが無いかを確認しなければならない。やり方が間違っていては、トラブルが大きくなるからだ。後者の問題はやってみたけど、どうも違うのではないかと言うものである。これは、急ぐ必要は無い。机間巡視の時に子ども達が質問して来たら、その場で簡単に答えておく。そして、子ども達の活動が一通り終わったら、
『さっき、こういう質問がありました』
と言って、机間巡視中にあった質問に対して、クラス全体に返事をする。そうしないと、同じ質問がでるし、その度に答えていたのでは時間が無駄だし、何回も答えているうちに、答えの質が変わってしまうということになりがちである。

授業を進めるための、基礎基本の部分だ。
大学の授業でも教えているので、学生達は頭では分かっているのだが、実際にやるとなると出来ない。

分かると出来るは、こんなにも違うのである。
だが、やるしかない。
しっかり、だ。

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