利き酒
先日生まれて初めて「利き酒」というのをやってみた。
私は、「キキザケ」と発音していたが、講師の先生は「キキシュ」と発音していたのが気になったが、まあ、それよりも何よりも面白かったので書いておく。
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今回の方法は、手前に置いたイロハのお猪口に、それぞれ違う日本酒を入れて味わい、その後、奥にあるABCに入っている日本酒とどれが同じかを当てるというものである。これが基本的なルールである。
今回は、イが純米酒、ロが普通酒、ハが大吟醸酒と事前に知らされてのものであった。飲んでみるとその通りの味で納得。最初から大きなヒントをもらっているので、わかりやすい。
「それぞれの味の特徴を言葉でメモしておいてください」
と講師に言われたので、その通りにする。
また、
「それぞれがどんな味なのかは、口にして離さないでください。周りの人の先入観になってしまいますから」
と注意があったのだが、対面に座っていたおばさんが、これが話すこと話すこと(^^)。隣のおばさんに「話しちゃダメよ」と言われても全く効き目がなかった(^^)。ま、仕方がない。
水を含み、口をさっぱりさせながら味わって味を覚える。
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次に、ABCの酒を飲みながら比べることに。
ここで講師から突然
「今日のみなさんは結構飲めそうなので、イロハにお酒が残っていたら、一つのお猪口に一緒にしてください」
との指示。これで後で確認することができなくなった。難易度が上がった。
やや緊張しながら利き酒をしたが、まあ、大丈夫であった。日頃の訓練の成果が出たのであろう、まず間違いないと思われる判断ができた。
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他の方がまだ悩んでいる間に、講師の先生に利き酒の歴史などを聞く。お酒の比較などは日本酒の種類が揃わないとできないので、江戸の末期ぐらいからではないかと教えてもらったが、後で調べてみたら、なんと『日本書紀』に利き酒の記録があるという。
はあ、すごいね。ディベートも日本書紀にあるし、利き酒もあるか。恐るべし、『日本書紀』。
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で、さらにここで講師の先生から提案。
「今日は、皆さん和気藹々とされていますので、答えを発表する前に、グループの中でどれがなんのお酒かを語ってみてください」
とのこと。
をを、まるで「たほいや」ではないか。さらに、「ゴチバトル」「芸能人格付けランキング」「食わず嫌い王選手権」に通じる。いや待て、「たほいや」以外は日本の食べ物に関するゲーム。これは逆で、利き酒がルーツになって、「ゴチバトル」「芸能人格付けランキング」「食わず嫌い王選手権」が開発されたと言ってもいいのかもしれない。
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で、発表。
お陰様でフルマークでした。
利き酒は、「ゴチバトル」「芸能人格付けランキング」「食わず嫌い王選手権」などのゲームのルーツかもしれなくて、大人の遊びとしてはとても面白いものでした。難易度の調整などが結構できるのも、ゲーム性を高める工夫があるなあと思いました。
ちなみに、利き酒の時にどんどん飲んでいた人は外れた人が多く、話してしまっていたおばさんも外れていました。ここはやはり少量をじっくりと利くのが大事なんだということがわかりました。
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明日の教室の懇親会などでやっても面白いなあ。
大人の遊び。いいねえ。