自分なりの、切り替え装置を持つ
春休み。
世間的には承認が得られていないことだと思うが、この春休みが教員は一年で最も忙しい。今年度のまとめと来年度の準備を同時に行う。10日間あまりで行う。そのまとめと準備は世間からは見えるものではないので、
「まあ、先生は年に三回も休みがあっていいわね」
なんて言われることもある。
説明するのが面倒なので、
『ええ、まあ、その』
とか言いながら過ごしていた。
◆
ではあるが、その春休みに無理やりやっていたことが三つある。
一つ目は、研究会の参加だ。
新年度の担当学年ぐらいはもうわかっているだろう。だから、そこに向けてイメージを広げて、刺激を浴びに参加することをしていた。講座を受講して刺激を受け、担当して刺激を受けとしていた。
二つ目は、ホテルの缶詰だ。
東京にいた時は、なかなかできなかったのが、東京のホテルに泊まること。東京に住んでいるのにもったいないということで、豪華ホテルが立ち並ぶにもかかわらず楽しむことはしていなかった。
が、年に一度だけはしていた。それが春休みだ。
春休みは十日しかない。そこで今年度を過去にして、来年度を今年度にする。気持ちの切り替えがとても大事だが、これがなかなかできない。そこで、非日常を取り入れて、年度を強制的に切り替えることををしていた。
ホテルの部屋で、ホテルのプールで、ただ、楽しみの読書をしてビールを飲む。そして、夕日を眺める。そうしてリセットしていた。
三つ目は、新しい文房具を買うだ。
5000円と決めていた。だから、新しい万年筆とかは買えなかった。ただ、最近開発された便利グッズとか真新しい高級鉛筆とかを買い求めては、それをいじりながら、新年度のあれこれを考えて、楽しんでいた。
◆
まあ、なんというか新しい年度を迎えるためのイニシエーションだったわけだ。だけど、時に流されるのではなく、流していく、時を創造していくためにはなかなか良かったんじゃないかなあと思っている。
自分なりの、切り替え装置を持つってのは大事だと思う。
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