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2016/04/22

今年も板書指導が始まった

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今年も板書指導が始まった。
最初は、名前をきちんと黒板に書くことから指導を始める。

先日、会議と会議の合間に研究室に戻って一仕事と思って、ふと研究室の前の教室を見ると学生たちが何やら話していた。
『何しているの?』
と聞くと、板書の課題で自分の名前を書いているとのことであった。
『ん、じゃあ、もう一度書いてなさい』
と言って、全員の字を指導した。

20分ぐらいの指導時間であった。
学生たちは
「うわーーーーーーーーー、上手くなった!」
と興奮。
ま、チョークの使い方などは、まだまだだが、それなりに上手くなったと思う。
指導したことは、

1、自分で書かせる。(実作)
2、私が書いてみせる。(模範)
3、学生の名前の字の特徴を指導する。(解説)
4、学生に私が書いた文字の上をなぞらせる。(摸書)
5、私の文字を見ながら、自分で書く。(臨書)

の流れである。
解説でポイントにするのは、その名前の字の中心はどこにあるのかの指摘。中心が揃えば、整った字に見える。それと、その字の外形のイメージ。結構というが時にはこの外形の型が81通りあるのだ。指導者はその型を(すべて理解しているわけではないけど)使いながら指導するのだ。

学生たちは手書きの字に接する機会が少ないまま、自分で手書きで書くことを求められる。それも、腕を前に出して書くなどという極めて不自然な形で。こういう形で書くのは絵描か左官屋さんぐらいなものだ。学生たちの高校生までの生活にはほとんどない。だから、大変。でも、訓練でできるようになる。文字を整えて書くときの理論を理解し、あとは体がその理論通りに動くように訓練を重ねるのだ。

ぐっと上手くなった学生たちは欲が出る。
「もっともっと上手くなりたい」
と言い出す。

そこがスタートライン。
そこに乗せるのが私のお仕事。

* 写真は、名前の板書なので、加工して一部だけ載せました。

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