宿題の5種類

宿題には5種類あると考えている。
1)授業の予習としての宿題
2)習熟、トレーニングとしての宿題
3)終わっていないところをやってくる宿題
4)自主的にする勉強としての宿題
5)長期休業中の宿題
もともと宿題という言葉は、句会から来ている。
「次の句会の時までに、この季語で作ってきてね。でないと、句会に参加できないよ」
というものが、宿題なのである。上記の分類で言えば、1)である。
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しかして、学校の現状の宿題はどうなっているであろうか。2)と3)がメインではないだろうか?
2)は、わかる。例えば、余りのある割り算を学校で習って、それを確実にできるようにするために家でその類題について練習するような宿題だ。
しかし、3)は私は違うと思う。
授業では、教師が理解させ、課題をさせる。ところが、授業中に終わらなかったから、宿題にするというのだ。授業中にできなかったのは、教師の授業デザインが破綻していたからである。もちろん、授業が計画通りにいかないことがあるのはよくわかる。それはあることだ。だから残った部分は家でやってくることというのも、無くはない。しかし、「教師が理解させ、課題をさせる。」の「理解させ」の部分が不十分のまま、宿題にすることがあるのではないかと思っている。この場合は、論外だと思うのだ。
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前期の振り返りで学生がこんなことを書いていた。1)についてである。
宿題をしてくることが、楽しいアトラクションの入場券になっていると
感じてもらえるようなものを考えたい
その通りなのだ。宿題をやってきたから授業が楽しい。
そういう宿題が、本来の宿題なのだと考えている。
宿題をその位置に置いた時、授業がどうデザインされるのか。
これを考えると授業づくりは面白いと思う。
そして何より、子供達が喜ぶと思うのだ。