大学生の「階段問題」
Aさんは、ビルの一階から三階に行きました。
Bさんは、ビルの一階から地下三階に行きました。
AさんもBさんも同じスピードで移動しました。
しかし、Bさんは大差で負けてしまいました。
何故でしょうか?
ちなみに、同じビルで競争しています。
というのが、今日の「シャキーン」で出た問題。
これを学生達にちょっとやらせてみた。
私が読み上げて考えさせた。
瞬間で答えがわかるものも1割位いるが、あとはわからない。二回目を読むと半分ぐらい。三回目で殆どわかるが、最後までわからない学生もいる。
この違いは何なのかを考えさせた。仮説を立てさせた。
◆
でもまあ、これは小学校低学年の問題。
そこで、大学生の「階段問題」もやらせてみた。
『いま、授業をやっているこの教室は、何階ですか?』
「5階です」
『そうですね、5階です。では、この5階に来るまであなたは何段の階段を上ってきましたか?』
「え?」
『1分で答えなさい』
という問題である。
学生達は兎に角ノートに答えを書く。
そして、私はその答えを聞く。
一通り終わった所で、その根拠を聞く。
「なんとなく」
「勘」
「切りのいい数字で階段を設定した」
など。これは全て間違い。
目の前にある具体的なものを活用して、なんとか根拠のある推論の道筋を立てる。
これができれば、正解。
例えば、教室の床から天井までは3mあるとする。
階段はワンステップ15cmとする。
一階から五階までは四つのフロアがある。
ということで、
3m×4フロアー÷15cmという式が成り立てば良い。実際に80段あるかどうかは、あまり問題ではない。
なんとかして、答えを見つけ出す。手元の材料だけで見つけ出す。
そういうことが考えられるかどうかが大事。
そんな話をしてから二回生ゼミに入った。
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