酔睡亭開店へ その3
カフェを出て(ええ、まだ、前回と同じ日付です)、実際の祇園のお店の場所を見に行くことにした。
やることが決まったのだが、いつやるのか、どうやるのかを考えながら、歩いて行った。
道を数本過って行くと
「ここです」
と到着。
ちょっと、待て。
確かに祇園だが、超、一等地ではないですか。
なんてたって、祇園の花見小路、白川沿い、そして、あの有名な吉井勇の歌碑が見えるところです。
かにかくに 祇園はこひし 寐るときも 枕の下を 水のながるる
これですね。もう、信じられない。
◆
この小路は、私が学生時代に初めて関西に旅行に来た時に、来た場所でもあります。多分、30年ぶりです。そう大学の4年生の時だったから23歳の頃だったと思います。この花見小路の一番縄手通側にある店に入ったのを覚えています。その当時はおでん屋さんだったと思うけど、今でも店はありました。そんな私にとっては思い出の土地で、店を出せるかもしれない。
現実感がなくなっていきます。
◆
で、店の中に入りました。
(ひ、広い)
本格的な料亭があった場所らしく、厨房もカウンターも立派。
二階にも上ってみることにしました。
ウヒャア。
とっても広い。メインの広間は、テーブルの着座でも40人ぐらいは大丈夫そう。
さらに小上がりや客間なども入れるとかなりのお客さんでも大丈夫。
「実は、店のオープンは四月の末なのですが、満開の桜の時期にまだ店を開いていないことになります。ここからの景色が全く活用されないんです。勿体無くてね」
と。
うーん、こうなったら妄想のその2だ。
『あのー、実は、私のゼミは四月の花見から始めるんですが』
「あ、いいですね。花見で使ってください」
『そんな風に使うのは、え? いいんですか?』
「いいじゃないですか。そんなふうに使ってもらったら、店にも勢いが出ます」
『え〜〜〜!』
ということで、ゼミの花見の場所が決定。実はもうすでに場所と日程は、私のゼミの宴会係が動き始めて今年は円山公園でやろうかといことになっていたのだが、変更をお願いした。
頭の中では、
(3、4回生ゼミで30人。明日の教室関係で10人。40人だなあ)
と人数を弾く。場所的には大丈夫。
問題は、私の体力と下準備が可能かどうか。
40人ったら、1クラスですよ。
その人数の飲み食いに対応できるだろうか?
いや、なんとかしましょう。
こんなチャンス二度とないかもしれない。
すると、
「うちのスタッフも入って、サポートできると思いますよ」
とのこと。ありがたい。厨房の飲み会のプロがサポートに入ってくれる。
これほどありがたいことはない。
◆
その後、先斗町に出かけて行って、ランチを取る。
ゆったりとした流れ鴨川を見ながら、
(うーん。凄いことになった。面白くなるぞお)
と思いながら、イタリアンをワインで楽しんだのでありました。
続く