『落語家直伝 うまい! 授業のつくりかた』(立川談慶著 玉置崇監修 誠文堂新光社)を読み終えた
『落語家直伝 うまい! 授業のつくりかた』(立川談慶著 玉置崇監修 誠文堂新光社)を読み終えた。
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立川談慶師匠の本は、前にも読んだことがある。
今回も楽しみにした。
すごかった。
(え、この人どこかで教師をやっていたっけ?)
と思わず履歴を確認してしまったぐらいだ。
この本は、教育界の名著というか、怪著というか、快著というか、とにかくすごい本であった。
落語がわからないと、ややわかりにくいかもしれない。談志師匠のことを少しぐらいは知っていた方がいいかもしれない。しかし、まあ、慌てて前言を翻すけれども、すっぴんで読んでもまったく問題ない本だと思う。
これは、教育者には書けない教育書だと思う。類書は存在しないでしょう。そういう類書のない本というのは、読んでいて実に楽しい。
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落語家と教師がどう似ているかを色々な例えを使って談慶師匠が説明する。玉置先生がさらにそれに輪をかける。
落語家と教師のどこが違うかと談慶師匠が説明する。玉置先生がさらにそれに輪をかける。
このやり取りがまた面白い。
落語とは、人間の業の肯定である、とは立川談志師匠。
落語とは、人間の弱点を描いた「取扱説明書」とも言えるのです、とは立川談慶師匠。
落語も道徳も想像力、とは玉置崇先生。
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もう、落語好きの教育者にはたまらない一冊です。
あ、落語が好きだけでも、教育を仕事にしているだけでも問題ありません。
上半期ベスト3に入る本になると思います。いい本をありがとうございました。
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