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2017/04/29

酔睡亭開店へ その2

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1月20日に祇園のカフェでご主人とお会いして、あれこれお話を伺う。

奥さんである後輩から聞いていたのは、お店で
「面白いことをやりたい」
ということ。
そういうことなら、相談に乗れるかもしれないということで会ったのだ。

で、会ってみたらこれがびっくり。
お能をやっていたという共通項とともに、乗っていたバイクがYAMAHA SRXでもあった。
そんな共通項があるなんてのは、本当に珍しい。

そんなことから、これなら私の妄想というか、理想というか、夢とか、アイディアとかを語っても大丈夫かなあと思い話し始めました。そしてこれが、ビジネスモデルになるといいなあと思いながら。

私が提案したのは、「寝床」モデルなんです。
寝床とは、落語の演目です。
義太夫が好きだけど、下手な旦那。自分の義太夫を聞かせたいが為に、料理を用意して食べさせて聞かせる。それでも店子はやってこないので色々やって、というようなお話。
https://ja.wikipedia.org/wiki/寝床

『バレエ、ピアノ、書道、写真、剣道、水泳、サッカーに野球。習い事や趣味をやっている人は、それを発表する場所がありますよね。発表会、コンテスト、ステージ、展示会、試合などで見てもらって、応援してもらってという幸せな場所があります。しかし、ですね、料理だけはないんじゃないかと思うのです。

料理が趣味な人は、まあ、家で作って家族に食べさせるか、家に人を呼んで食べさせるか、ご近所に配るぐらいでしょうねえ。それができない人は、アウトドア料理で「俺の料理を食え!」ってな感じになるのでしょう。だけど、本当は店でやりたい。プロの厨房で作って、知人に振る舞いたいのです。ところがそういう場所がない。

私なんて、ニンニクや唐辛子を使う料理なので、家では娘に辛いと言われ、奥さんにはニンニクはあまり好きではないと言われて食べてもらえない(^^)。年に一回琵琶湖花火大会の時には、学生たちを呼んで自分の料理を振る舞えますが、本当はもっとやりたいし、自宅ではなくて店でやりたいんですねえ。そういうのが叶う店をやりませんか? この方式だと、お店は基本的に箱を貸してくださればいいことになります。』

と妄想を話したのでありました。
すると、

「面白いです。それ、面白いです」

と話が肯定されたのでありました。

「そのスタイルだと、コックさんがお客さんを連れてきてくれますね。ブライダルのモデルでもありますね」

結婚式場のビジネスは、新郎新婦が披露宴のお客さんを連れてきてくれるので、店がお客を呼び込む必要のない飲食店のモデルとして考えられています。

『はい、そうだと思います。成熟の時代に自分の趣味をもっと楽しみたい人はいると思います。しかし、料理に関してはそれを発表する場所がない。だから、クックパッドがあんなに流行っているのではないかと思うのです。レシピと写真を褒めてもらえますし、実際に作ったレポートももらえます。キャラ弁だって同じ流れだと思います。見てもらって褒めて欲しい。反応がもらえるのが嬉しい。

しかし、実際は実物をだと思うのです。作ったものを食べて欲しい。写真を撮って欲しい。美味しいという声を聞きたいだと思うのです。

料理は、日常でありながら、レストランとなるといきなり敷居が高くなります。これは、火元責任者と食品管理衛生者のハードルが高いのと、食材の買い付け、管理、原価計算などが出てくるからだと思うのです。だけど、やりたい。自分の好きな食材を使って、お気に入りのお酒を用意して、友人に振る舞いたい。本物の店で作って振る舞う店が欲しいなあと思うんです』

「面白いですねえ。食材は店を通じて買い付ければいいものが安く入るでしょう。コックさんは、どうしても自分で使いたい食材やお酒を用意してもらって、あとは店の方でできますね。それに、コックさんが作りたくても作れないものがあったら、店のスタッフの方で作ったりとかもできるでしょうし、下ごしらえなんかも大丈夫でしょう」

『それはすごい! 食器の破損やゴミ出しとか超えなけれならないハードルもたくさんあると思うのですが、大丈夫でしょうか?』
「問題ないと思いますよ」

もう、興奮興奮。
本当に、本当なのだろうか?
後輩に新年会で会ってから15日後、開店まで78日の日のできごとである。

続く

酔睡亭開店へ その1

2017/4/10

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エイプリルフールかと思われた方がほとんどだと思うのですが、4月8日に、本当に店を出しました。とりあえず、一日限定ですが出しました。祇園の花見小路です。店の名前は、"酔睡亭"です。これは私がずっと使っている雅号ですが、今回、店の名前にしました。看板や暖簾も作りました。

まあ、なんと申しましょうか、人間、妄想が必要なんだとつくづく思っております。妄想は、本人にとっては妄想であっても、聴く人によっては理想であったり、夢であったり、アイディアであったり、ビジネスモデルであったりするわけです。

今回、私の妄想は、一つのビジネスモデルになりました。

なんで祇園で店を出すということが実現したのかの、そもそものことを書きましょう。

今年の正月に大学院の新年会がありました。大熊先生の大学院ゼミを中心とした新年会です。1月5日のことでした。

そこで、たまたま隣の席に座った後輩と近況を報告していました。彼女は、三週間前に二人目の子供を産んだと言っていました。ストレートマスターだった彼女は私よりずいぶん年下です。元気だなあとか思いながら、私は

『いやあ、料理ばっかり作っているよ』

とか言いながら、Facebookにあげてある写真を見せて自慢していました(^^)。

『料理の本も書いているんだよ』
「え〜〜〜、見せてください」

と言われたので、見せました。

https://itunes.apple.com/…/5fen-5suteppudehaj…/id1043474676…

「先生、すごいです! 主人の会社が京都の祇園に店を出すんですけど、相談にのっていただけませんか?」
『は?』
「イタリアンの予定なんです」
『は? いや、待て。私、単なる素人だよ。そんな相談になんて乗れないよ』
「いえ、これを見るともうプロです」
『いや、素人。それに、京都滋賀ってイタリアンは300店舗ぐらいあるから、相当な激戦になるよ』
「でも、会ってください」

というので、まあ、一回ぐらい会って色々とお話を聞くのも楽しいかなあと思ってお会いすることに。
これがそもそものスタートでした。

続く

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