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2017/05/16

越前屋俵太さんの『想定外を楽しむ方法』(KADOKAWA)を読み終えた。

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越前屋俵太さんの『想定外を楽しむ方法』(KADOKAWA)を読み終えた。

越前屋俵太さんといえば、私たちの世代にとっては非常に印象深い「芸人さん」である。街中で通行人に突然シャンプーをしたり、突撃インタビューをしたり、書道家になったりとあれこれあれこれしているハチャメチャな「芸人さん」のイメージである。
そして、そんなことからテレビ業界に干されてしまったのかなあと思っていたのが、彼である。

しかし、この本を読むとそれは違っていたことがわかる。
彼は芸人さんではないし、笑いについて戦い続けている企画者、演出家、演者であることがわかる。
そして、何より、今、大学で教鞭をとっているというのには驚いた。また、その授業がいい。授業のためのシラバスがいい。

笑いに興味があり、教育に興味のある人にはオススメの本である。
私も、もう少し働こうと思う。
戦おうと思う。
そんな思いを新たにした。

2017/05/14

酔睡亭開店へ その7

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新入生キャンプを終えて、前日を迎えた。
昨日まで東京に戻っていた奥さんと娘が帰って来た。
お土産は、暖簾である。

暖簾は、どうしても作りたかった。
発注すると結構な値段がする。
だったら自分で作れば良いと思ったのだ。
下見に行った時に、177cmが入り口の幅だとわかった。
それに合わせて生地を用意すれば良いということがわかった。

ユザワヤに出かけて行って、生地を買い込んだ。
これまでに、同じように生地を買って来て風呂敷も作っていた。

で、同じように加工をして、その加工したものを暖簾に作れば良いと思っていた。文字を書くところまでは、割と前にやっていた。

が、布がほつれないように処理するのは結構面倒臭い。
『ミシン出してくれないかなあ。処理するんだけど』
と言ったら、東京に戻っている間にやってくれるという。
す、すまん。そして、ありがとう、だ。

そこで、文字を書くところまでやった布を渡しておいたのだが、それが完成して帰って来た。
素晴らしい。
お母さんと、義母さんで作ってくれたとのこと。
二人で、呆れながら作っている姿が目に浮かんだ(^^)。
「全く何やってるんだかねえ(^^)」
という声まで聞こえた。

しかし、素晴らしいのができた。
想像している路線で、それ以上にいいのができた。
嬉しいなあ。
ありがたいなあ。

本当は、コックコートも新調しようと思っていた。店の名前「酔睡亭」を胸に刺繍して、とは思っていたのだが、時間があっという間に過ぎてしまい、刺繍の仕上がりが間に合わなくなってしまった。同じくドリンクでも、ぜひにと思って注文しようと思っていたイタリアンワインが間に合わなくなってしまった。

まあ、100%は無理。それは次回のお楽しみということで、先に進むのが賢明と判断した。

店は、お昼ぐらいから下準備をするためにも空けてくれている。食材も集まっているので、下拵えをしようと思っていたら、Y君が
「先生、やっておきますよ」
と言ってくれた。
彼の出す料理は、当日に火を入れるものはない。
事前に時間をかけて作っておいたアンチョビやサーロなので事前準備はほとんどない。そこで、やってくれるというのだ。
ちょっと考えたのだが、下拵えを頼んでみた。

これで、溜まっていた大学の仕事を片付けることができる。ありがたい。午前中からお昼にかけて一気に進める。

夕方からは、京都市内へ。
前日から京都入りしている後輩のご主人さんと、北野をどりに行くことになっていたのだ。上七軒まで出かけていく。なんでもこの日は第65回の北野をどりの千秋楽だとか。すごい。

京都に来てもう12年目になるが、実はなかなかこういうところに来ることはない。東京に住んでいる人が、東京タワー、六本木ヒルズ、スカイツリーに行かないのと同じだ。場所は知っているし、ビアガーデンもいいんだろうなあというのも知っているが、なかなか行かない。だが、お誘いを受けたので、これはチャンスと思い、前夜祭を兼ねて出かけて行った。

第一部 劇。第二部 踊り。第三部 フィナーレ。
とまあ書くと簡単だが、二時間ぐらいのステージは、それは面白くて美しかった。

びっくりしたのは、第一部の劇。時々、吉本の新喜劇ではないかと思うような、くっだらないギャグが入る。あの絢爛豪華な出で立ちで、吉本の新喜劇をやる。もう爆笑。第二部は、踊りのいい場面を次から次へと見せてくれる。

そして、第三部。これは、まさに絢爛豪華の一言。
総勢28人の舞妓さんに芸妓さんが舞う。歌とお三味線と太鼓の音に合わせて、艶やかに舞う。
(春の波とは、このことかもしれないなあ)
と思ってしまった。艶やかに、嫋やかに、華やかに、ああ、はんなりとかもしれない。
そんな春の波を客席で浴びることができた。

あれは、機会があったら観るべきだなあと思う。

その後、一度店に顔を出して、明日はよろしくお願いいたしますと挨拶を済ませ、うなぎ懐石の夕ご飯をいただき、アルコールで喉を潤し、気合を入れての帰宅でした。

さ、いよいよ、明日、開店だ。

つづく

酔睡亭開店へ その6

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メニューは決まった。次は、食材の調達だ。食材と調味料はお願いすれば、お店の方で注文してくれる。ドリンクも特に選ばないのであれば、注文してくれる。これはとてもありがたい。今回は、ドリンクは自分で、あとはお願いした。

いつも家で作っているときは、スーパーで値引きしてあるものを買ってきて、冷蔵庫に残っているものを加えて作る。特に量を考えて買ってくることはない。魚は一匹だし、肉は一枚ってな感じ。だけれどもこれでは発注できない。大体の一人前の分量を想定して、それを40人分にしていく。食材と材料と両方とも。

出来上がったものを、お店のスタッフのところに送る。
ところが、
「イカのサイズは一杯で、何グラムですか?」
「魚のサイズは何センチですか?」
のように確認される。
そんなこと、考えたこともない。半額だから買うのであって、その大きさで買うなんてことはしていない。
だけど、それじゃあ注文にならないので、聞かれた単位で考えて答える。でもなんだか、プロっぽくて面白い(^^)。

ドリンクの方は、これは私のゼミ生のY君に頼んでしまった。
『これを、ここで買って』
とネットのアドレスを教えて買わせて、店の方に届くようにしてもらっておいた。また、Y君が作るカクテルに関しては、一緒にやったO君が勤めている居酒屋で買うと安く買えるというので、それで買ったりもしていた。

まあ、学生たちは、あれこれ考えてやるものだよ。
意欲があるのなら、明確なゴール地点を示しておけば、大概は大丈夫。
実際、大きな問題は何もなかった。

4/1(土) 入学式
4/3(月) 新入生ガイダンス、会議会議会議

新年度は動き始めた。そして、本番の4/8(土)も近づいてきた。
まだやらなければならないことがある。
最大のものは、予行演習だ。
実際に厨房に入って、作って見る必要がある。

今回料理するものは、家で、それこそ何回も作っているものばかり。
新作はない。
だから、大丈夫といえば大丈夫なのだが、最大の問題は火力が違うということだ。
家で、一人前を作る時の弱火と、プロ用のコンロで5人前をいっぺんに作る時の火力は全く違う。だから、火力の体験をしておきたいと思ったのだ。

これが行えたのが、4/4(火)であった。
午後三時からお店の方に伺って行った。
店の方は、4/27のグランドオープンに向けて、内装の最後の調整や食器の搬入などが行われていた。
プロ仕様の調理場での料理ってのは、そうですねえ、ずーっと前に喫茶店でアルバイトをしていた時に、したぐらいですねえ。記憶にない。一緒にやるY君はサイゼリアでアルバイトをしているので経験があるかなと思うのですが、実はサイゼリアには包丁はないのです。だから、二人とも初心者と言って良い。身震い、武者震いです。

お店のスタッフに確認。
『あの、包丁びらきというか、厨房の神様に「これから使いますよ」というような儀式はしなくて良いのでしょうか?』
と聞く。
「あ〜、良いです。あまり気にしません」
ということ。
まあ、そうなのだが、とりあえずお酒をかけたりしたほうがいいんじゃないかなあと思って、持ってきたお酒を厨房に撒いて、
『事故なく、美味しい料理ができますように、よろしくお願いいたします』
と簡単に神事を行った。
多分、こういうのは気持ちの問題なのだと思うが、やらないよりはやったほうがいいなというのが、私の考え。

それから、当日に振る舞う料理を3品作った。
鯛のグリル、牡蠣のアヒージョ、スパゲティ。
いやあ、なんというか、魚焼きグリルの遠赤外線のすごさに、牡蠣のアヒージョをするコンロの五徳の重さ、スパゲティを茹でる時のコンロの火力の凄さに興奮。特に魚焼きグリルは、強火の遠火ができるのがいい。また、当日はコンベックも使えるとのこと。嬉しいねえ。

出来上がった試作品を持って、店の前や二階のテラスで写真を撮る。いやあ、嬉しい。また、開店の準備をしていたスタッフや、女将、若女将にも試食してもらい、OKを貰った。
「先生、美味しいです!」
お世辞であっても嬉しい(^^)。

食材の最終打ち合わせを終えて、店の外を二階の窓から眺めると、いい感じに暮れていく。
「先生、この桜(こ)、目の前の桜が、当日は満開ですね」
と言われる。
祇園、白川にはたくさんの桜が植えられているが、今年は桜が遅れたお陰で花見の当日に楽しむことができる。そして、店の、二階の窓から見える桜がその中でもさらに遅れているので、当日満開になるだろうと思われた。

持参したビールを飲みながら、
(幸せってのは、このことだなあ)
(急激な体調の変化のないように、慎重にこの後の三日間を過ごさねばなあ)
と思う私でした。

そうなんです。
明日明後日は、児童教育学科の一泊二日の新入生キャンプなんです。
怪我しないように、筋肉痛が酷くならないようにせねばとビールを飲みながら誓う私でした。

づづく

酔睡亭開店へ その5

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メニューをどうするかであった。

せっかくなら、作りたい=食べたいになるようにしたい。
そこで、メニュー案を作って事前にどれが食べたいかを確認して見た。

で、iBooks authorでメニュー本を作って、事前に学生たちにアンケートをとった。
そうして、作る料理を決めて行った。
また、この写真をサポートスタッフに見せて、イメージを作ってもらった。

作る側も、宴会する側も楽しくなるようにしたいと思ったのだ。

で、宴会を支えるスタッフのこと。

祇園で花見が決まった時、三回生に連絡した。新四回生になる三回生にだ。
なぜかといえば、私のゼミには宴会係がいるからだ。
イベントというか、行事を企画して運営するというのは、学校教育現場に入った時に行事をつくるためにも重要なことだと考えている。特別活動だ。だから、宴会係の承認を得ないとまずいと思ったのだ。

今回の"祇園 酔睡亭"は、母体は私の3、4回生ゼミの花見である。
この花見というのは、私のゼミのスタートなのだ。
どういうスタートかといえば、新4回生が、新三回生をご招待するという趣向なのである。
「ようこそ、池田ゼミへ」
「がっかりしたかもしれないけど、まあ、頑張って、池田ゼミでね」
このどちらかはわからないが、とにかく池田ゼミに来ることになった新三回生を、新四回生がご接待するのが、この花見なのだ。

専門ゼミに来ることになって、不安になっている新三回生を温かく受け入れて、一緒にやっていこうねということを示すのが、この花見なのだ。厳しくやるのは私の担当なので、温かくは先輩に任せている。

私は年齢が一つ、二つ上というだけで偉そうにする「先輩」が大嫌いだった。それは生徒の時代も、学生の時代も、教師になってもである。先輩は、力があるから先輩。その力を後輩のために使える時、本当の先輩になると考えている。だから、私の学生には本当の先輩になってほしいと思っている。

そう、昔見たテレビ番組に、京都大学アメリカンフットボール部を取材したものがあった。
ここでは、4回生がグランド整備や洗濯をする。
なぜか?
1回生にやらせると、倒れてしまうからなのだ。

受験勉強で体を動かしていなかった、一回生。
授業の後の練習でギリギリになる。そこにグランド整備や選択では倒れるのだ。
だから、体力的に余裕のある先輩がやる。
私は、この考え方がいいと思っている。だから、ゼミではこれを目指している。

去年の四回生が、今年の四回生に対して花見ですごくウエルカムであった。その記憶がとてもあって、今年の四回生も三回生にとにかくウエルカムでありたいと思ってくれているようなので、いいなあと思いながら準備を進めていた。当日私は、厨房にこもる。だから、花見の席で何があるのかはよく分からないことになる。

もう、お任せ。
それができるのが嬉しいと思うのだ。

しかし、今年の春休みは実に動き回ったのでありました。
それもこの花見があると思えばこそだったことがあるかもしれない。

何があったのか。
二月の途中から、大学の会議を除いて、項目だけ書き抜いてみれば、

・東京に行き、編集会議を行う。
・東京に行き、甲斐崎さんの小学校で授業をさせてもらう。
・滋賀県の教育委員会で打ち合わせ。
・播州赤穂に家族でお出かけ。
・ことわざを写真にする授業を見届けるために小学校へ。
・第五回教育と笑いの会のために小樽へ。
・滋賀県の小学校で研究のための授業を実施を二回。
・入試。
・卒業式予行。
・卒業式。
・明日の教室。
・東京に行き、編集会。
・台湾に二泊三日。
・ゼミ合宿、一泊二日。卒論目次案検討。
・学会発表。
・学会ワークショップ実施。
・出版打ち合わせ。
・春休み家族旅行。

よく動いたものだ(^^)。
春休み家族旅行から新年度が始まる。
そして、その翌週の土曜日「祇園 酔睡亭」が本番。

道楽がエネルギーになって、仕事を乗り越えていたんだなあと、つくづくわかります(^^)。

続く。

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