『ヴルスト! ヴルスト! ヴルスト!』
年末年始で読んでいた本。
この作者は初めてであったけど、良かったなあ。
たまたま
(京都で美味しいヴルストが食べられる店は、どっかにないかなあ)
と思ってネットで検索していたら見つけた本。
ヴルストというのは、いわゆるソーセージ。フランクフルトのこと。
ドイツのミュンヘンでこれを食べた時、その美味しさに度肝を抜かれた。
こんなのが日常で食べられるのかと思った。
で、何かのご縁だと思って読んだのだが、面白かった。
◆
以下ややネタバレ
登場人物は還暦間近の男と高校卒業認定試験を受けようとする高校中退生。
この2人が取り壊しが決まった古いアパートに住んでいるところから、物語は始まる。
途中でドイツへの試食旅行も出て来るのだが、私が食べたミュンヘン駅のことや、あれこれが出てきてもう懐かしい。また、ドイツで食べなかったさらに美味しそうなものまで出てきて、
(次に行った時は、絶対食べてやる!)
と思ったのでありました。
本書の中で、作者が一番言いたかったことは多分次のセリフではないかと思う。
「”傾向と対策”だけで受かる世界に進んでどうなるって思ったんだ。”傾向と対策”だけじゃどうにもならない世界に進んでこそ、人生面白いわけだしさ」
実にその通り。いいなあ。
料理系の小説って読んだ記憶はあまりないんだけど、これ、おすすめです。
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