父の「卒業証書」
昨日、父から電話があったというので、私も電話をした。
最初に母が出て、
「お父さんに代わるから」
と言われて、電話を待つ。すると
「もっしもしー♪」
とルパンの「ふーじこちゃーん」のような感じで出てくる父親(83)。
実は父は「卒業証書」をもらったというのだ。
それは、もう病院に来なくていいよという「卒業証書」である。
◆
私の左耳がものすごく状態が悪かった時、そう、TBSの番組を収録していた時、実は、私の父が突発性難聴に襲われた。私は、あれこれ調べて手配をして父を最速で耳鼻科に送り込めたと思う。その結果、父の場合は、治った。
「なんでこんな風になってしまったのかなあ」
と耳が聞こえなくなった父は嘆いていた。
『一番いいタイミングでいい治療を受けられたから、かなり大丈夫だと思うよ』
と話していた。
◆
iPhoneの向こうで「いやあ、修ありがとう。聞こえるよ」
と父親。母親も喜んでいる。
ともあれ、治ってよかった。
医者は、症例として記録させて欲しいとのこと。
83歳でこれだけ見事に治る例はなかなかないんだとのこと。
そりゃあそうだと思う。
今回うまくいったのは、
- 父から「耳が聞こえない」とすぐに電話があったこと。
- これが日曜日で私がすぐに電話に出られたこと。
- 休日診療の耳鼻科を東京消防庁で調べることができたこと。
- その病院が家から40分のところにあったこと。
- その病院の診療時間内に駆けつけることができたこと。
これらがとても大きかったと思う。
取りうる限りのベストの処置をすることができたと思う。
ま、それでも1/3しか完全には治らないのだが、やるだけやって治らなかったのと、やれなくてやらなくて治らなかったのでは、その後の心のあり方が違う。後悔を抱えて生きることになる。
◆
息子は治らないが、父を治せたので、良かったとしよう。
父のあんなに嬉しい声は滅多に聞くことはできない(^^)。
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