台風が過ぎたと言うのに、近畿は大雨。大阪などではずいぶん長い間警報が出ていた。琵琶湖近辺も雨風があり、中でも雷がすごかった。
リビングで寛いでいたら、対岸に落雷。横にいた娘がびっくりして泣きながら私に飛びついてきた。
雷が恐い。
怖いときにはお父さんに頼る。
という回路が出来ていて、瞬間にこれが機能することに感動。もちろん、抱っこして大丈夫だよと頭を撫でる。しばらくすると安心してまた、遊ぶから下ろしてくれとなる。人間はすごい生き物だ。
その後、一瞬の晴れ間に虹が出る。
こんなに近いところの虹は滅多に見られないなあ。

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夕方、昔の教え子が遊びにくる。もう25年も前になるか、塾のときの教え子である。いま、北海道は知床でナチュラルガイドの会社を経営している彼である。琵琶湖を泳ぐ大会があってそれに参加したので、顔を出してくれた。
25年前、北海道から、会社を経営してと簡単に書いたが、これは文字で読んでみるとすごいことだなあと思う。そんな彼から娘のお祝いを頂き、あれこれあれこれ琵琶湖を見ながら、我が家で話し込む。
本当は、彼と同期の教え子も名古屋から駆けつける予定だったのだが、子どもが発熱と言うことでこちらはまたの機会に。それにしてもこうして東京の聖蹟桜ヶ丘で教えていた塾の時代の教え子たちと、琵琶湖で再会とは。嬉しいことだ。
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東京を離れて地方で暮らすということの面白さや豊かさ。教育のこと、学校のこと、若者を育てると言うこと、自分の老後のこと、会社を経営すると言うことなどなど話は多岐にわたり、そのままお気に入りのタイ料理屋に向かう。
このお店は家まで送迎してくれるので、安心してビールを飲む。飲みながらワタリガニのカレー炒めや、タイヌードル、オイスターソース入り八宝菜ライスなどを食す。
「一度先生をおごりたかったのです」
となぜか教え子に払ってもらってしまった。よく分からないがゴチになりました。
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さらに、自宅に戻り夜景を見ながらあれこれ。
気がついたら12時近く。
『よし、シメのラーメンだ』
と体には良くないが、心には良い飲んだあとのラーメンに突入。マンションを出て近くにあるラーメン屋に向かう。
そこでもあれこれと話す。
「滋賀県にこんなにヨットがあるとは思わなかった。琵琶湖がこんなに奇麗だとは思わなかった。ヨットを買いましょうよ。まずは、シーカヤックからがいいかなあ。滋賀県は豊かだなあ」
などと言われる。私もそう思う。
『滋賀の人間は、滋賀から出たがらないんだよね。でも、これだけ豊かならそれも分かるねえ。この広い空。吹き抜ける風。それでいて京都駅まで家のドアから30分だからねえ』
二年ぶりに会った彼であるが、よくこれだけ話題が続くなあと自分でも思いながら話す。
二人とも立派におじさんなのだが、25年前よりもピュアに生きることを楽しんでいることを実感していた。
来年もまた泳ぎにくるとのこと。これも楽しみ。
いい週末だった。