2009/05/04

「天国はない。ただ空があるだけ」

仲間のブログにも忌野清志郎さんのことが多く書かれている。
私たちの世代は、多かれ少なかれ、彼の影響を受けている。

出会ったのは、高校時代。
「ステップ」「キモチE」「トランジスタラジオ」「雨上がりの夜空に」「スローバラード」。その一方で「僕の好きな先生」だ。

同世代の連中にとって、これらの曲にはそれぞれの思いがあるように、私にもそれぞれの思いがある。

はじめて小劇場の演劇を見たのは、大学時代であった。「宇宙で眠るための方法について」第三舞台が、下北沢のザ・スズナリに進出してきたときのステージである。

この舞台は、
(演劇は、これが最初で最後でも良いかもしれない)
と思ってしまったステージだった。その劇中で最初に使われていたのが「トランジスタラジオ」だった。体震えるというのはこのことかと思った。

劇が終わった後、興奮しきった私が静まらないのを今でも思い出せる。

忌野清志郎さんの出身校は、都立日野高校だ。多摩地区の学校であり、多摩地区で高校時代を過ごした私としては、嘗て都立高校が都立高校だった頃の良き時代の風を感じさせてくれる「僕の好きな先生」を今は本当に懐かしく思う。

自分の車を持ったのは、社会人になってから。カーステレオから流す曲は決めていた「雨上がりの夜空に」「スローバラード」。日本中の同世代がやったことだろう。

さらに、決定的だったのが『COVERS』の「ラブミーテンダー」「イマジン」「サントワマミー」「SUMMER TIME BLUES」

だ。

「なに言ってんだ。ふざけんじゃね、核などいらね」
「天国はない。ただ空があるだけ」
「二人の恋は終わったんだぜ 許してさえくれないお前」
「暑い夏がそこまで来てる みんなが海へくり出していく 人気のない所で泳いだら 原子力発電所が建っていた」

そう、「天国はない。ただ空があるだけ」。
天国ではなく、私たちの中にだ。

| | コメント (0)

2006/02/12

80年代の音楽

オリンピックが始まった。
この大会が終わると、二月も終わる訳だがあっという間なんだろうなと思う。

開会式の選手入場で使われていた音楽は、80年代の音楽が主であった。懐かしくなる曲ばかりであった。あまりにも懐かしかったので、70年代後半から80年代までの曲を聞き返していた。

ユーミンの曲である。
「ひこうき雲」を最初に聴いたのは、中学生の頃だろうか。自我なんて言葉は知って入るが理解なんて出来ていなかった頃だと思う。きちんとした音程が取れている訳ではないが、その危うい音程が思春期の心の揺れと見事に共振していたのだと思う。

私がその心をなくしたのか、ユーミンが変わったのか。最近の彼女の曲を聴いても、あの時のような心の揺れはない。哀しいが、それでも、いまでも心をふるわす曲を手にすることが出来たことに感謝しよう。

サザンである。
いまだに魂をふるわす曲を書いてくれている。
オリンピックでは、なぜかオノヨーコが出てきてメッセージを読んでいた。
(まったく、そのぐらいメモを見ないで言えよ)
と思った人は、世界中で何人ぐらいいるのだろうか。
そして、イマジンが歌われた。

イマジンと言えば、私にとっては桑田さんの唄と、RCサクセションの唄である。
桑田さんのは、とにかくいいなあと思わせる。しかし、ぶっちぎりはRCである。

「天国はない。ただ空があるだけ。みんながそう思えば、簡単なこと」

と忌野清志郎さんはアルバム「カバーズ」で歌う。
世界で大国が関わる戦争が起こるたびに、このイマジンは反戦歌と見なされて放送禁止になる。逆説的に言えば、言葉や歌にまだ力があると信じられる瞬間だ。

リアルタイムのビートルズには間に合わなかったが、その後の黄金期に思春期を過ごせたことは幸せだったなあと改めて思う。

| | コメント (5) | トラックバック (0)