2009/09/17

私ではなく、私たち

9/17

政権が交代した。
福田イズムから、田中イズムに変わったというのが内田樹さんの見方である。なるほどなあと思う。

国民の生活を向上させることが政治の役割であるはずだが、その方法はいろいろなやり方がある。今回は、社会の弱いところにいる人たちを守るというスタンスで取り組もうとする姿勢が感じられる。

で、私が気になったのは別のところにある。
言葉である。

その1は、官房長官が大臣を紹介する場面でのこと。

基本的に、○○さんなのだが、防衛大臣と、男女共同参画・人権・総務担当大臣のところだけ、○○参議院と読んでいたことである。

学級で担任は、○○くん、さんと呼ぶのであれば、全員に同じように○○くん、さんと呼ばなければならないわけである。子どもと政治家を同列で扱ってはまずいかもしれないが、普段呼び名については注意するようにと指導している側からすると、聞いていて気になったなあ。

なんだろう、ここに隠れているものは。

その2は、 総理大臣の就任会見でのこと。

「私」ということばではなく、「私たち」ということばを鳩山総理大臣はかなり使っていたということである。

スピーチライターが指示したのかどうかは分からないが、私ではなく、私たちという主語を選択したことは、内閣と言う集団のリーダーとして、集団を率いて行く意志を感じられるものであった。

もちろん、よく分けのわからないことを言っている新人議員もいたわけで、それはそれで
(やっぱり言葉は大事だよなあ)
と思うのでありました。

もう一つ、本当にやるの?というのが、教職課程6年制だ。免許更新制度を廃止することと一緒にやるようだが、教職課程6年制の青写真はどんなものなんだろう。

学部で四年間学び、大学院で二年間教師のための学びをするという制度なのか、六年間連続で行うのかいろいろなやり方があると思うが、こんなことを考えているようである。

引用開始 ーーーーーーーーーー

教員養成6年制に、民主が方針 12年度導入、免許更新制は廃止
  民主党は27日、衆院選で政権を獲得した場合、教員免許取得に必要な大学の4年制養成課程を、2012年度から大学院2年も義務化して6年制に延長する方 針を固めた。教員の指導力向上が目的。今年4月に始まった教員免許更新制度は「教育現場の負担が大きく、効果が不透明」として新制度導入に合わせ廃止す る。免許取得前1年間の教育実習も義務付ける。
 6年制の受け皿とな る「教職大学院」は09年度現在、全国に24校しかない。民主党は、11年度までに都道府県ごとに設置した後、12年度から新制度に移行させる考え。政権 獲得後1年をかけて(1)カリキュラムの策定(2)教授陣の選考(3)教育実習受け入れ校の確保―などの準備を進める。
 教員免許更新制は「教育再生」を掲げた安倍内閣が「不適格教員」排除を念頭に導入を決めた。教員免許を有効期間10年の更新制とし、更新前に30時間以上の講習を義務付けた。しかし講習時間確保を求められ、教育現場の負担が大きいなど問題点が指摘されている。
  民主党は現職教員の質の向上策として、免許取得後8年以上の現場経験を積み、「教科指導」「生活・進路指導」「学校経営」の各分野で高い能力を持つと認定 された教員には「専門免許状」を与える制度も新設する方針。将来的には、校長や教頭などの管理職となるには学校経営の専門免許状取得を条件とする方向だ。
 民主党は、政府の無駄遣いを精査する「事業仕分け」の結果を7月に公表し「講習の効果が不透明で教員の質の向上は図れない」として免許更新制廃止を主張していた。
2009/08/27 14:02 

引用終了 ーーーーーーーーーー

ということは、免許更新制度はあと3年間行われ、同時に教員養成6年制に移行するというのか。ということは、今の中学校三年生で教師になろうという生徒から適応されるということか。教員であるから、幼小中高の全てを6年制度にするのか。

「専門免許状」はどこが認定して、どのように出すのであろうか。

ここには書かれていないが、文部科学省を中央教育委員会にするという話もあったなあ。

政権交代は、具体的に私の周りでも変化を齎していくことになるかもしれない。

2007/06/08

コムスン問題を見ていながら思った

コムスン問題を見ていながら思った。
(あー、社会保険庁はそうだったのか)
と。

コムスンは、事業の不正がばれて業務をそのまま他の会社に移そうとしている。「ばれる → 別会社」である。で、別会社に移すのは拙いと言われている。

社会保険庁はどうだ。社会保険庁は2010年から日本年金機構などに解体される。つまり、こちらは「別会社 → ばれる」。いや、「別会社 → ばらす」だったのではないかと思う。

出口、または逃げ口を作っておいて、問題を発覚させる。出口がきちんとできていれば、逃げ切れると踏んでいるのではないだろうか。そんなシナリオがあったのではないかと思ってしまう。

うーむ。

2007/04/28

生命保険の見直し

いやあ、面白い。
生命保険の見直しのお話。

新しい家に引っ越したので、オプションとして資産相談が付いてきた。無料ということで受けてみることにした。これも勉強である。本日二回目。

            ◆

私の基本的な考えは、

・必要なものを買う。
・欲しいものはちょっと待って考えて必要か、どうしても欲しいかを考えて買う。

である。逆に買わないのは、

・向こうから「良いものですよ」買いませんか?と言ってきたもの。

である。
冷静に考えれば、「売り手に利益がある」から、電話をかけてくるわけである。もっと言えば、「売り手に利益があるから」ガンガンCMを流しているのであると思っている。そして、そこで売ろうとする商品の代金は、電話代とCM代が含まれているのである。

            ◆

「生命保険を見直しませんか?」
と二年前から随分と電話があったのだが、忙しくて取り組めずにいた。さらに、上記のように売り手に取って利益のある情報を、わざわざ顧客に教えてくるはずがないと思っていたので、伸ばしていた。

で、結論。
やっぱり生命保険の買い替えを勧めていたのは、私が嘗て行っていた生命保険の契約が、会社にとってかなり損を出す、つまり、私にとってはかなり美味しい契約だったため、そこの部分を生命保険の見直しによって解消させようとするものであろうということが、分かった。うーん、おそるべき見直し。ああ、良かった。

電話代をかけて、CM代を使って
「どうですか?」
と言うものは、注意である。

良いもの、必要なものは、営業をしなくとも売れると考えている。

            ◆

ただし、ブランドは別。だから、ブランドを重視する。
さて、そのブランドを踏まえた論考は、そのうち。

2006/11/15

貴方の年収は、世界ではどんな感じ?

http://www.globalrichlist.com/

【やり方】

1)日本円を選び、
2)半角で年収を打ち込み、
3)「show me the money」をクリックする

すると結果が出る。
年収からすると、貴方は世界のどのぐらいのところにいるのかがわかるというのだが、
これ本当か? 

本当だと学生のバイトでも凄いことになると思うのだが。
さて、いかがでしょうか?

2006/07/05

志賀直哉の『正義派』

明け方に起きてドイツ対イタリア戦を見る。
(この試合を日本の主審が裁いたら、例の三国同盟だなあ)
と思いながら見る。

昔、中国を旅している時に、ドイツ人、イタリア人と一緒の列車の席になった事があるが、
彼らから
「今度はうまくやろうぜ」
と言われて、三人でブラックに笑ったのを思い出した。

            ◆

で、眠気に負けて布団に戻ったのだが、起きてみたら北朝鮮のミサイル騒ぎ。
まったく、私の誕生日を狙ってこのミサイルか。

自分から悪口を言って人間関係を壊しておき、相手のせいにして泣き叫ぶという女子中学生は、まあ、いた。それと同じような事を国家レベルでやるってのは、いや、やれる環境があるってのは凄い。

            ◆

争いは、正義があるから、正しいものごとがあるから起きるということに薄々気がついたのは、大学生の頃。志賀直哉の『正義派』という小説である。

「池田、このタイトルおかしくないか?」

と竹内常一先生に質問されて、
(うおおおおおおおおおっ!)
と気がついた。

(そうだよな。なんで、正義に派閥があるんだ? 正義は一つ。正しい事がいくつもあったら、正しくならないじゃないか)

(こういう核心をついた問いを生徒にぶつける事が出来る教師になりたい)
と思う一方で、
(正義は派閥を生み、その派閥が主導権争いをすることで戦争が起きるのね)
と思ったものだ。世界各地で勃発する紛争も、基本的にはこの対立が含まれていると今でも考えている。

2005/09/11

選挙に関する素朴な疑問

夏の終わりと秋の始まりが、
一日の終わりと夕方の始まりが同じ時間の今日この頃

という台詞をラジオから聞いた。
そうだなあと思うこの週末であった。

                  ◆

この週末は原稿を二つ終わらせた。原稿の締め切りが評定の時期に重なるので、前倒しで書いていた。私らしくない計画的な執筆であるf(^^;。

と同時に本も読んだ。いやー、良かった。もうこの人の作品はこれから生まれようも無いので大事に読んでいるのだが、結局我慢できずに読み切ってしまった。
隆慶一郎『鬼麿斬人剣』だ。
いいなあ。

今年の夏に手に入れたハンモックをベランダに張って、そこに寝転びながら読み切った。幸せの時間であった。

                  ◆

で、今回の選挙で疑問がある。

1)箱乗り
2)応援
3)比例候補者名簿

1)選挙演説のときに、車から上半身を出して、更にはお尻まで出して車に乗って演説をしている候補者がテレビで出ていたが、これって道交法違反じゃないか?

2)私は公務員なので、選挙に関わって中立を保つことをさんざん言われる。私もその通りだと思う。だけど、分からないことがある。石原都知事にしても、田中長野県知事にしても、公務員なのに選挙演説、応援をしている。これって違反にならないの? 

ちなみに、お坊さんをやりながら教師をやる先生もなんでいいのかわかりません。公務員はアルバイトをしてはいけないのに。兼業、兼職届けを出しているのかな? 

3)今回の選挙で言うと、比例の候補者名簿はどこかで公表されていたのでしょうか。選挙公報で配られても良いと思うのだが、見たことがない。なんだかなーと思う。

                  ◆

テレビを見ていると今日の選挙は、与党圧勝のようである。が、次の選挙はもっと大きなテーマがくる。そのテーマを伏せて今回の選挙だったと思うのだが、そういう伏線を読もうとする人間を育てることが今までの国語教育でできていたのかと考えると、ちょっと悲しい。

伏線、文脈、隠れた主題。こういうのを読み取る文学教育を手に入れたいなあ。

文学を専門で教えている方、どうでしょうか?

2005/09/03

タイのタクシン首相の手に

現地の新聞でも見たのだが、現地ではよく分からなかった記事である。
日本に帰ってきて、記事を確認し私の所属する研究会に問い合わせてみたところ、以下のアドレスを教えて貰った。

http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/2005/08/26/news_day/n2.html

タクシン首相の方法には賛否両論あると思うが、私はこれは賛成である。
年がら年中やるわけでもなかろうに。

ちなみに、この○×のおもちゃは教具として販売されてもいる。

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