2017/05/25

『落語家直伝 うまい! 授業のつくりかた』(立川談慶著 玉置崇監修 誠文堂新光社)を読み終えた

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『落語家直伝 うまい! 授業のつくりかた』(立川談慶著 玉置崇監修 誠文堂新光社)を読み終えた。

立川談慶師匠の本は、前にも読んだことがある。
今回も楽しみにした。
すごかった。
(え、この人どこかで教師をやっていたっけ?)
と思わず履歴を確認してしまったぐらいだ。
この本は、教育界の名著というか、怪著というか、快著というか、とにかくすごい本であった。
落語がわからないと、ややわかりにくいかもしれない。談志師匠のことを少しぐらいは知っていた方がいいかもしれない。しかし、まあ、慌てて前言を翻すけれども、すっぴんで読んでもまったく問題ない本だと思う。

これは、教育者には書けない教育書だと思う。類書は存在しないでしょう。そういう類書のない本というのは、読んでいて実に楽しい。

落語家と教師がどう似ているかを色々な例えを使って談慶師匠が説明する。玉置先生がさらにそれに輪をかける。
落語家と教師のどこが違うかと談慶師匠が説明する。玉置先生がさらにそれに輪をかける。
このやり取りがまた面白い。

落語とは、人間の業の肯定である、とは立川談志師匠。
落語とは、人間の弱点を描いた「取扱説明書」とも言えるのです、とは立川談慶師匠。
落語も道徳も想像力、とは玉置崇先生。

もう、落語好きの教育者にはたまらない一冊です。
あ、落語が好きだけでも、教育を仕事にしているだけでも問題ありません。
上半期ベスト3に入る本になると思います。いい本をありがとうございました。

2017/05/16

越前屋俵太さんの『想定外を楽しむ方法』(KADOKAWA)を読み終えた。

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越前屋俵太さんの『想定外を楽しむ方法』(KADOKAWA)を読み終えた。

越前屋俵太さんといえば、私たちの世代にとっては非常に印象深い「芸人さん」である。街中で通行人に突然シャンプーをしたり、突撃インタビューをしたり、書道家になったりとあれこれあれこれしているハチャメチャな「芸人さん」のイメージである。
そして、そんなことからテレビ業界に干されてしまったのかなあと思っていたのが、彼である。

しかし、この本を読むとそれは違っていたことがわかる。
彼は芸人さんではないし、笑いについて戦い続けている企画者、演出家、演者であることがわかる。
そして、何より、今、大学で教鞭をとっているというのには驚いた。また、その授業がいい。授業のためのシラバスがいい。

笑いに興味があり、教育に興味のある人にはオススメの本である。
私も、もう少し働こうと思う。
戦おうと思う。
そんな思いを新たにした。

2017/03/31

『隠蔽捜査 3.5 初陣』を読んだ

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今日は、22:00には寝ようと思っていたのだが、ダメであった。『隠蔽捜査 3.5 初陣』を読んだ。

この、3.5というのはなんということなのだろうかと思わせる。結果を言えば(ネタバレね)、今までのストーリーの合間を埋める短編小説集なのである。だから、3.5。

で、これがいいんだ。
ああ、そいうことだったのねとすんなりと入る。

すんごい力量だなあと思う。
今野敏。

2017/03/24

『果断 隠蔽捜査2』(新潮社 今野敏)を読み終える。

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『果断 隠蔽捜査2』(新潮社 今野敏)を読み終える。
いやあ、まずい。
ジワジワのどんでん返し。
素晴らしい。
とても面白い。
腰の痛みも忘れるほど最後は熱中して読んでしまった。
学会の発表の準備も終わっていないのに、このシリーズの第二巻は読み終えてしまった。二日で一冊のペースだ。非常にまずい。
だけど、面白いってそういうことだよね。
いま手元には、『疑心 隠蔽捜査3』もある。
いやあ、さすがに学会の発表が終わるまでは読まないつもり。
しかしねえ、しなければならない時にそれをしないで、読みたい本を読むってのは快楽の中の快楽なんだよねえ。後で相当の地獄がやってくるんだけどねf(^^;
とりあえず、今宵は我慢(^^)。

2017/03/23

『隠蔽捜査』(新潮社 今野敏著)を読み終わる

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『隠蔽捜査』(新潮社 今野敏著)を読み終わる。
警察ものの小説だ。
私の読書の範疇に入っていないジャンルだ。
今回、『書く力 私たちはこうして文章を磨いた』(池上彰 竹内政明 朝日新書)
で、池上さんがファンだというので、試しに読んでみた。
いやあ、面白かった。
特に最後の1/3は一気に読んでしまった。
幼馴染の警察官僚、主人公の家族、二つの事件。
これらを通して、警察官僚の世界を描いて行く。
警察官僚というものが、この小説に書かれている通りだとは思わない。しかし、リアリティを感じながら読み続けて行くことができる。
仕事とは、家族とは。
こう書くとあたりまえのテーマであるが、まあ、読ませる。
317ページ。
春休みに楽しめる本だと思う。

2017/03/14

【新刊】  スペシャリスト直伝! 中学校国語科授業成功の極意

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新刊が出ました。『
スペシャリスト直伝! 中学校国語科授業成功の極意』という本です。国語を実技教科にしたいと考えて実践を重ねてきた記録を書きました。以下、いくつか書いたうちの一つの、「おわりに」を掲載します。



本書は、池田が中学校の教員の時にしていた国語の授業実践を、書き尽くしたものです。授業観、授業の作り方、授業の内容、授業の仕方、授業の評価などについて書き連ねました。

教員になって17年目に大学院に派遣されることになり、その後色々とあって大学に異動することになりました。19年間中学校の教師をしていたので、大学院派遣の1年間を除いた18年間の授業を元にして書いたことになります。それを大学に移って11年目にまとめて書けるとは、実にありがたいことです。

青梅市立吹上中学校校長で敬愛していた蛭田容之先生は、ご退職の時「池田さん、僕はね、職業人としてはここで死ぬんだよ」と言われていました。20代の若造の私にはそれが何を意味するのかは全くわからなかったのですが、今はわかります。中学校の教員を辞めたということは、私は一度職業人として死んだことになります。その記録を本書に残すことができたということは、とても幸せなことだと思っています。

本書を読んでくださったみなさんは、どのような感想を持たれたでしょうか。

(一体、なにやっているの?)と思われたでしょうか。それとも(へー、なかなか面白いねえ)と思ってくださったでしょうか。

私は、生徒たちが「言葉って面白いなあ、国語って楽しいなあ、できるようになったなあ」という思いを抱けるように授業を作っていきたいと考えていました。しかし、「だから、何が何でもこの方法でやりなさい」ということはしてきたことはないと思っています。

私は(この生徒たちが欲しているものは何か。どんな力をつけるべきなのだろうか。どういう方法が彼らには合っているのだろうか?)と考えながらやってきたつもりです。生徒たちが魅力的だったおかげで、その生徒たちに応じた授業を作ろうとしてきました。もし、(一体、なにやっているの?)と思われたなら、私に問題があります。もし、(へー、なかなか面白いねえ)となっていたとしたら、それは生徒たちの魅力を引き出すことに成功したのかもしれません。そうだったら嬉しいです。

本書を校正している最中に、中央教育審議会の答申がなされ、新しい学習指導要領の方針が決められました。2020年からの大学入試改革もあり、教育界は大きく変わろうとしているときに、過去の本を書いてもどうなのか?ということもるかもしれません。しかし、ちょっとだけ自慢をすれば、結構時代を先取りしていたなあという思いもあります。実は20年前にこんな試験問題も出していました。子供達に圧倒的な人気のあったTHE BLUE HEARTSのTRAIN-TRAINの歌詞からの問題です。

『問1「栄光に向かって走る、あの列車に乗って行こう」とあるが、「あの列車」とは何か述べよ』『問2「見えない自由が欲しくて見えない銃を撃ちまくる」とあるが、「見えない自由」「見えない銃」を説明せよ』

これからの教育は、唯一の正解を理解させていく教育から離れます。知識を前提にして活用し、社会で生きていく力を獲得するための教育へと変わっていくことでしょう。それを可能にする授業は、集団で、継続的に学び続ける授業。生徒の実態から始まって、社会に出てから役に立つ授業。それを知的に、興奮できて、楽しく学べる授業を通して行われていくことが必要になると思っています。私もそうでありたいと思い実践してきました。

さらにこれからはここに人工知能の活用が加わって、イノベーティブな人を育てる授業づくりが中学校で行われいくんだろうなあと思っています。私も大学で学生相手にそんな授業づくりのあり方を考えていきたいと考えています。

最後に、お礼を述べたいと思います。

じっくりと原稿の進み具合を待ってくださった、編集部の及川誠さん。実に丁寧な校正をしてくださった、西浦実夏さん。ありがとうございました。実践初期の記録を丁寧に読んで整理してくれていた妻。中学校での実践の後に生まれてきてくれた娘。二人のおかげでじっくりと本書に向き合うことができました。ありがとう。この授業開発・実践を、私と一緒にしてくれた青梅市立吹上中学校、昭島市立瑞雲中学校、八王子私立楢原中学校、杉並区立和田中学校の魅力的な生徒のみなさんに、心から感謝の意を表したいと思います。ありがとう。

そして、最後まで読んでくださったみなさん、ありがとうございました。何かのお役に立てば嬉しいです。



こちらから注文できます。よろしくお願いいたします。

2017/02/23

『書く力 私たちはこうして文章を磨いた』(池上彰 竹内政明 朝日新書)

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『書く力 私たちはこうして文章を磨いた』(池上彰 竹内政明 朝日新書)

絶品の一冊であった。

新聞、テレビという報道ではあるがその性格の違うメディアで文章を書くといこと、伝えるということを生業にしてきた、してきている二人が対談形式で文章を書くことの極意をこれでもかと開陳している本だ。

この本は、いわゆる論理的な文章を書くための本というのではないかもしれない。しかし、向田邦子さん系のエッセイのような文章を書くためには、とても勉強になる本だと言える。

自分たちが書いてきた文章を俎上に載せ、または自分たちが勉強してきた文章を例にして文章を書くにはどうしたらいいのか、いい文章とは何がどのようにすごいのかを具体的に解説している。

時には
(あれ、これは)
と私が授業で生徒や学生たちに話している作文のスキルの話も出てきて、
(をを、私もまんざらではないな)
と嬉しく思うこともあった。
勿論、全くかなわないがf(^^;

あまりにも面白く、もっと勉強したいと思ったので、この本の中に出てくる本は全て注文してしまった。

もっと書けるようになりたいと思っている人に、お勧めの一冊だ。

2016/12/06

『わたしたちの「撮る教室」』

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石川晋さんから最新刊をいただいた。『わたしたちの「撮る教室」』だ。ありがとうございます。

おそらく、類書はないと思う。
いま、こうして学級の学校の実践をそのまま出せる環境にある先生(もちろん、その環境は実践家が作って行くのだが)がいないことが一つ。また、個人情報の保護のことからが一つ。ということで、貴重な本だと思います。

自らの歴史を綴る権利が、ユネスコの学習権宣言には学習権の一つとして挙げられていますが、たぶん、この『わたしたちの「撮る教室」』は、その文脈に位置付けられるのだと思います。

それも、連続型テキストではなく、非連続型テキストのテキストの一例として。

私も学生たちに出版せよと言い続けています。電子ブックであっという間にできますから。出版学習が身近なところに来ていると思っています。その際にも、この本は貴重な学習資料になると思いました。

2016/10/21

新刊がでました。『教師のための教育学シリーズ6 教育課程論』

Img_4348 新刊がでました。『教師のための教育学シリーズ6 教育課程論』(山田雅彦編著 学文社)。大学の教科書で使うことを想定した本です。
池田は、第7章「子どもとともにつくる授業」を担当しました。
なぜ授業は計画通りにいかないのか。授業における揺れとズレ。そして、それは何を意味していて、どうすればいいのかなどを元に書きました。
みなさんのお手元に届きますように。

2016/09/09

『魂の退社』(稲垣えみ子 東洋経済新報社)を読み終えた

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『魂の退社』(稲垣えみ子 東洋経済新報社)を読み終えた。

私の敬愛する元校長の蛭田先生は、ご退職の時
「池田さん、退職というのはね、職業人としての死なんだよ」
とおっしゃっていた。その時は、なんだかよくわからなかったが、10年前に中学校の教師を辞めた時、この言葉を思い出した。

幸いにしてこの退職は、大学への転職ということとなり、死と再生を1日で行うことができ職業人としての死というのはあまり実感しないでいた。

しかし、そろそろ残り時間が気になり始めている。まだまだではあるが、20代の時とはまったく違う感覚があるのは事実。

『魂の退社』の著者の稲垣さんは、朝日新聞の社説を書き、エッセイなども書いていた人。アフロヘアの新聞記者といえば、それはそれで有名だからわかるだろうか。

本書は、なぜアフロヘアにしたのかの話から始まり、実は、そこから退社への道がいつの間にか出来上がっていき、会社を辞めるということはどういうことなのか、仕事とはどういうことなのか、お金とは何なのかなどを実体験に基づいて考察しながら書いている本である。

会社に社会保障の部分は任せっきりで生きてきたため、世の中の仕組みなどに関して、そんなことも知らないの?と私でも突っ込みたくなることが満載でもあったが、それを隠さずに書きそこから社会の仕組みの歪みの部分を明らかにしているのは、面白い。

「会社は修行の場であって、依存の場ではない」
という考え方にたどり着くまでの、変遷を書かれています。これは、新入社員の時代に読み、その後40代で読み直すといいんじゃないかなあと思う本でした。

『魂の退社』となっていますが、実は『魂の代謝』と掛けているのかなあとも思った次第です。

よかったです。

より以前の記事一覧